国が決めた「高気密の線」はない
断熱の性能には、国が決めた等級(断熱等級)があり、UA値などの計算で何等級かが決まります。C値は、その等級の判定に入っていません。どこからが高気密か、という公の線は、いまはありません。
だから「高気密です」という言葉は、会社が自由に使えます。言葉ではなく、数字と測定の有無で見分けます。
浜松の会社が約束している値
浜松市の会社のうち、C値を「全棟の基準」や「標準」として書いている会社の値です。
| 会社 | C値 | 値の種類 |
|---|---|---|
| アイジースタイルハウス | 0.5㎠/㎡以下 | 基準値 |
| エスコネクト | 0.5未満 | 標準仕様 |
| LIFEFUND(ARRCH) | 0.5以下 | 基準値 |
| コットンハウス | 0.4以下 | 基準値 |
| 花みずき工房 | 0.5cm2/m2 以下 | 基準値 |
| 幹工務店 | 0.4以下 | 標準仕様 |
| 桑原建設 | 0.5以下 | 基準値 |
並びは社名の順です。
一方、静岡市のTENアーキテクツは、高気密住宅の指標としてC値1.0以下を基本にすると書いています。同じ「高気密」でも、会社によって線が倍ちがいます。
浜松で高気密を売りにする会社の多くが0.5以下を約束の線にしている以上、0.5以下を契約で頼むのは自然な注文です。1.0以下しか約束しない会社には、なぜ0.5以下を約束しないのかを聞きます。
C値の差は、すき間の大きさの差
C値は、家全体のすき間を合わせた面積を、床の広さで割った数字です。逆に言えば、C値に床の広さを掛けると、家じゅうのすき間を1か所に集めた大きさになります。
- C値1.0
- 100㎡ × 1.0 = 100㎠(10cm四方の穴)
- C値0.5
- 100㎡ × 0.5 = 50㎠(約7cm四方の穴)
- C値0.3
- 100㎡ × 0.3 = 30㎠(約5.5cm四方の穴)
※ 床の広さは仮の値。自分の家の広さを掛ければ、自分の家のすき間の合計になる
1.0と0.5の差は、壁に開いた穴が半分になる差です。一方で、0.3と0.2の差は、手のひらに収まる大きさの差です。0.5以下を測って約束してくれる会社どうしなら、0.3か0.2かで会社を選ぶ必要はありません。その先は、間取り・総額・担当者で選びます。
すき間が多いと何が起きるか
すき間が少ない家
- 換気が設計どおりの経路で働く
- 暖めた空気が逃げにくい
- 壁の中に湿った空気が入りにくい
すき間が多い家
- 換気の空気がすき間から出入りする
- 冬に足もとへ冷たい空気が入る
- 壁の中で結露が起きやすくなる
断熱材をいくら厚くしても、すき間から空気が出入りすれば、その分の熱は逃げます。高断熱(UA値)と高気密(C値)は、2つそろって初めて効きます。UA値の線の決め方はUA値と断熱等級:等級6・7の見分け方で判断できます。
数字より先に確かめること
測る時期と報告書の読み方は気密測定の時期と報告書の見方、浜松で全棟測定を公式に書いている会社は浜松で全棟気密測定をする住宅会社で確かめられます。
契約前に書面にすること
- 1目標の値を決める迷ったら「0.5以下」
- 2全社に同じ値を頼む性能を見積もりに書いてもらう依頼書を使う
- 3測る時期と回数を書いてもらう工事の途中と完成後の2回が理想
- 4届かないときの対応を書いてもらう手直しの有無と、その費用を誰が持つか
0.5以下を頼んで、測定と手直しまで書面で約束してくれた会社は、高気密を言葉ではなく中身で売っている会社です。