住まいの数字

長期優良住宅 費用 デメリット|浜松の手数料と損得

得になるかは、費用の合計と、補助・税の特例の合計を比べて決めます。 子育て世帯などで国の補助を使えるなら、費用の多くが戻る場合があります。 補助を使えない世帯では、税の特例だけで費用を取り戻せるかを計算します。

長期優良住宅とは、どんな家?

長く良い状態で住めるように建て、手入れの計画まで決めた家です。 計画を市などの「所管行政庁」が認定します。浜松市内なら浜松市が認定します。 認定を受けるには、着工前に所管行政庁へ申請があります。

基準 中身
構造と設備 劣化対策・耐震性・省エネなど
広さ 一戸建ては75㎡以上
手入れの計画 維持保全期間が30年以上
立地 市が定める区域の条件に合うこと

広さには、少なくともいずれかの階が、階段を除いた床面積で40㎡以上という条件もあります。 立地は、土砂災害特別警戒区域・地すべり防止区域などは対象外。急傾斜地崩壊危険区域は建築制限解除通知書の写しを添えれば対象になるという基準です。 必要な面積に届かない家では認定を取れません。 土地の指定に例外が使えるかは、候補地が決まった時点で市に確かめます。

デメリット1:申請にいくらかかる?

費用は大きく3つに分かれます。 市に払う手数料、評価機関に払う審査料、性能を上げる工事費です。

浜松市の手数料は、一戸建ての新築で次のとおりです。

申請の仕方 市の手数料
事前の審査あり 15,000円
事前の審査なし 52,000円

事前の審査は、評価機関で先に基準を満たすか確かめてもらう方法です。 浜松市は、事前に登録住宅性能評価機関の審査を受け、確認書または設計住宅性能評価書を取るよう案内しています。 評価機関の審査料は機関ごとに違い、市の手数料には入りません。 書類の作成を会社に頼む場合は、その費用もかかります。

見積もりに「長期優良住宅対応」とあっても、申請の費用込みとは限りません。 審査料・書類作成費・市の手数料が入っているかを、項目ごとに確かめます。 ほかの諸費用との分け方は、注文住宅の諸費用で確認できます。

デメリット2:着工まで、どれだけ時間がかかる?

浜松市では、認定申請の受付後でなければ着工できない。 市の審査は、申請から通知まで最大2週間程度です。確認書か設計住宅性能評価書を添える場合の目安です。 その前に、評価機関の審査と、図面・計算書の準備の時間がかかります。

着工を急ぐ事情があると、認定を取る段取りが負担になります。 補助の締切に合わせて着工したい場合は特に注意が必要です。 工程表に、評価機関の審査と市の申請の予定日を入れてもらいましょう。

認定までの流れ
  1. 1設計を決める認定の基準に合う仕様で図面と計算書を作る
  2. 2評価機関で審査を受ける確認書または設計住宅性能評価書をもらう
  3. 3市に認定を申請する受付の後でなければ着工できない
  4. 4認定の通知を受ける申請内容と通知を確かめ、工事を進める
  5. 5完了を報告する建築士の確認書の写しを付けて出す

デメリット3:建てたあとに何をする義務がある?

建てたあとも、計画どおりに手入れを続ける義務があります。 浜松市の案内では、維持保全計画書に従って手入れをし、記録を作成・保存することが求められます。 手入れの計画の期間は30年以上です。

点検の費用は、計画の中身と頼む先で変わります。 点検の内容と費用を、建てる会社に聞きます。 記録が残っていれば、売るときや直すときに家の状態を説明しやすくなります。

増築や大きな改修で計画を変えるときは、変更の認定の手続きが要ります。 点検の記録を自分で保管するのが苦手なら、会社の点検の仕組みを先に確かめます。

得になるのは、どんな制度?

国の補助と、税の特例が主な得です。

国の補助はいくら?

みらいエコ住宅2026では、長期優良住宅の補助は1〜4地域は80万円、5〜8地域は75万円です。 対象は子育て世帯または若者夫婦世帯です。 古家を壊して建て替える場合は、古家を除却する場合は20万円を加算(複数棟でも上限20万円)。 申請は遅くとも2026年12月31日が期限で、予算に達すると早く終わります。

それ以外の世帯は、この補助を使えません。 浜松で使える補助の全体は、浜松市の新築補助の選び方で確かめられます。 県の補助は国の補助と重ねられないため、静岡県の新築省エネ補助で条件を比べます。

税の特例はどう変わる?

国土交通省の案内では、認定を受けた新築は一般の住宅より税が軽くなります。

税 認定を受けた家
登録免許税 保存登記の税率0.1%(一般住宅特例は0.15%)
不動産取得税 課税標準からの控除1,300万円(一般住宅特例は1,200万円)
固定資産税 一戸建ては税額1/2の減額が5年間(一般住宅特例は3年間)

登録免許税の特例は2027年3月31日までの新築が条件です。 固定資産税と不動産取得税は2031年3月31日までの新築が条件です。 引渡しが期限をまたぐなら、どの特例が使えるかを先に確かめます。

所得税には「投資型減税」という特例もあります。 控除は標準的な性能強化費用相当額の10%(上限65万円)で、性能強化費用は45,300円×床面積(㎡)で出します。 対象は2026年1月1日から2028年12月31日までの入居です。 住宅ローン減税と投資型減税は併用できないため、両方を足して得になる額を出さないでください。

住宅ローン減税の上限も、長期優良住宅は高めです。 長期優良住宅の各年の上限は年31.5万円、ZEH水準省エネ住宅は年24.5万円です。 一般の世帯なら差は最大で年7万円ですが、年末の借入残高が3,500万円以下なら差は出ません。 区分ごとの計算は住宅ローン減税と省エネ性能で確かめられます。

追加費用と制度の得は、どう比べる?

先に、認定を取るために増える費用を出します。 補助の上限を、受け取れる額として先に引かないでください。

追加費用を足す例仮の数字
前提
仮に追加工事が80万円、評価機関の審査と書類作成が20万円で、市の申請は事前審査ありの場合
市に払う手数料
15,000円
追加工事・審査・書類作成・市の手数料の合計101.5万円

※ 説明用の仮定です。点検費用は別に見積もります。

この例なら、まず合計額を補助なしで払えるか判断します。 そのうえで、使える補助と税の特例をそれぞれ確かめます。 住宅ローン減税は、借入残高や所得税額で変わります。 制度の上限を全部足して、費用を取り戻せるとは判断できません。

もともと高い性能で建てるなら、追加工事が少ない場合もあります。 認定を取る案と取らない案を同じ仕様で頼むと、申請にかかる差額が分かります。

長期優良住宅をやめたほうがいいのは、どんな場合?

次のどれかに当たるなら、認定を取らない選択も考えます。

  • 着工の日が決まっていて、審査の時間を取れない。
  • 国の補助の対象世帯でなく、借入額も少ない。
  • 建てたあと、点検と記録を続ける自信がない。
  • 土地が災害の区域に入っていて、基準を満たせない。

認定を取らなくても、同じ性能で建てることはできます。 その場合、長期優良住宅としての特例は使えません。 別の省エネ区分の補助・減税を使えるかは、家の性能と制度の条件で確かめます。 木材など別の補助を考える場合も、条件を分けて確かめます。 各社の性能の公表値は、会社一覧で比べられます。

次にやること

  • 候補の会社に、長期優良住宅にした場合の追加工事費・審査料・書類作成費を分けた見積もりを頼みます。
  • 国の補助の対象世帯かを確かめ、着工予定日から評価機関と市の審査の日程を逆算します。
  • 点検の内容・時期・費用を会社に聞き、計画の期間ずっと手入れを続けられるかを考えます。

出典