対象は2026年1月1日から2030年12月31日までの入居です。 入居の年と、家の性能を示す証明書で受けられる額が決まります。 借りる額を決める前に、自分の家がどの区分に入るかを確かめましょう。
性能の区分ごとに、上限はいくら?
区分ごとに、1年に控除できる額の上限が決まっています。 下の表は、国税庁が示す年の上限です。 かっこ内は、上限を控除率で割り戻した借入残高の上限です。
| 区分 | 一般の世帯 | 子育て・若者夫婦世帯 |
|---|---|---|
| 長期優良・低炭素 | 年31.5万円(4,500万円) | 年35万円(5,000万円) |
| ZEH水準省エネ | 年24.5万円(3,500万円) | 年31.5万円(4,500万円) |
| 省エネ基準適合 | 年14万円(2,000万円) | 年21万円(3,000万円) |
控除期間は、長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅で13年です。 省エネ基準適合の欄は、2028年より前の入居の場合です。それ以降は次の見出しで説明します。 省エネ基準に合わない「その他の住宅」は、控除なし(2023年12月31日までに建築確認を受けたもの等を除く)です。
借入残高が表の上限を超えても、控除は増えません。 上限より多く借りる予定なら、性能を上げると控除の上限も上がるかを確かめます。
子育て・若者夫婦世帯とは?
国税庁の言葉では「特例対象個人」です。 40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人、または19歳未満の扶養親族がいる人が当たります。 年齢や家族の条件は、原則として入居した年の12月31日時点で判定します。 上乗せを使う場合、床面積の条件が厳しくなる点に注意してください。
2028年以降の入居は、どう変わる?
省エネ基準に合うだけの家は、建築確認の時期で分かれます。 国土交通省の案内では、建築確認が2028年以降の省エネ基準適合住宅は対象外(登記簿上の建築日が2028年6月30日までなら対象)です。 国税庁の表では、2027年12月31日までに建築確認を受けたか、2028年6月30日までに建築されたものは、年14万円で10年間受けられるとしています。
建築確認は、着工前に設計が法令に合うか審査を受ける手続きです。 契約や着工が遅れると、確認の時期が後ろにずれます。 建築確認の時期が読めない計画なら、ZEH水準以上で設計しておくと、この線にかかりません。
立地の条件も加わります。 2028年以降の入居では、災害レッドゾーンの新築住宅は原則として対象外(国税庁が定める「特定建替え」を除く)です。 土砂災害特別警戒区域などが当たるため、候補地の区域を先に調べます。 例外となる「特定建替え」は、本人・配偶者・2親等以内の親族が5年以上住んだ家の建替えです。
自分の性能は、どの区分に入る?
区分は、国の等級の組み合わせで決まります。 会社が言う「ZEH仕様」ではなく、証明書に書かれた等級で判定します。
| 区分 | 必要な等級 | 証明 |
|---|---|---|
| ZEH水準省エネ | 断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上 | 証明書が必要 |
| 省エネ基準適合 | 断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上 | 証明書が必要 |
ZEH水準省エネ住宅の証明には、建築士等が発行する「住宅省エネルギー性能証明書」か、登録住宅性能評価機関の「建設住宅性能評価書」の写しを使います。 証明書の発行に費用がかかる会社もあります。 見積もりに入っているかを、契約前に聞いてください。
断熱等級は、主にUA値で決まります。UA値は家から熱の逃げやすさを表す数字です。 国の基準では、5〜7地域の等級6はUA値0.46以下です。浜松市は全域が6地域です。 浜松市の掲載会社で、この線以下のUA値を基準値や標準仕様として書く会社は5社あります。 ただし、減税に要るのは自分の家の証明書です。 UA値と等級の関係はUA値と断熱等級で、各社の数字は会社一覧で確かめられます。
実際に戻るお金は、いくら?
まず、年末の借入残高と住宅の取得費用を比べ、小さいほうを使います。 借入残高だけでなく、補助金などを差し引いた取得費用も計算に使うため、借入残高だけでは計算できません。 そこに控除率を掛け、区分ごとの上限も当てます。 さらに、その年に払う所得税の額で頭打ちになります。 所得税から引ききれなかった分は、翌年度の個人住民税から控除できる場合がある。 住民税から引ける額にも上限があります。
自分の場合は、何を比べればいい?
例として、仮にZEH水準省エネ住宅に2026年に入居し、1年目の年末残高が3,800万円、その年の所得税額が16万円とします。 まず年末残高証明書と、工事契約書・補助金の決定通知を用意します。 借入残高だけを控除率に掛けて、戻る額と決めないでください。
次に源泉徴収票の所得税額を見ます。 区分の上限より税額が少なければ、所得税だけでは上限まで引けません。 翌年度の住民税から引けるかも含め、国税庁の申告用の計算で確かめます。 性能を上げるかは、減税の上限だけでなく、追加工事費と暮らしやすさで決めてください。
残高は返済で毎年減ります。 1年目の控除に期間の年数を掛けた額は、受け取れる総額になりません。
ほかに、どんな条件がある?
性能のほかにも、受けるための条件があります。 1つでも外れると、その年は控除を受けられません。
- 床面積は40㎡以上(合計所得1,000万円超の人と、子育て世帯等の上乗せを使う人は50㎡以上)です。登記の面積で判断します。
- 所得は合計所得金額2,000万円以下です。
- ローンは返済期間10年以上が必要です。
- 入居は新築等の日から6か月以内が条件です。その後も、原則として控除を受ける年の12月31日まで住み続ける必要があります。
- 最初の年は確定申告、2年目以後は年末調整で受けられる(給与所得者)。
減税で戻るお金は、引渡しの日には手元にありません。 諸費用の支払い計画は注文住宅の諸費用で、現金で払う分と分けて立てます。
補助金と一緒に考えるには?
性能を上げる費用は、補助と減税の両方で一部が戻ることがあります。 浜松でZEHにする場合の差額と補助は、浜松のZEH費用と補助金で計算できます。 国の高性能住宅の補助は、GX志向型住宅の条件で確認できます。
次にやること
- 入居予定年と建築確認の予定日を会社に聞き、どの区分で申告するかを決めます。
- 断熱等級・一次エネルギー消費量等級と、証明書の発行費用を見積もりに書いてもらいます。
- 源泉徴収票で所得税の額を見て、控除が税額で頭打ちになるかを確かめます。