正式な名前は「天竜材の家百年住居る(すまいる)事業費補助金」です。 天竜材と呼ばれていても、条件はFSC認証材を使うことです。 FSC認証材は、適切に管理された森から来たことを確かめられる木材です。 この補助では、浜松市のFSC認証林から生産され、市の基準に沿って加工された材を使います。 令和8年度から補助条件・補助の流れ・申請様式が変更されています。 古い年度の紹介記事と条件が違うことがあるので、市のページで確かめましょう。
どんな家が補助の対象になる?
対象は浜松市内に自分が住むために新築・増築する、FSC認証材を使った住宅です。 建て方の種類では、建替え・売建住宅は対象、建売住宅・改築(リフォーム等)は対象外です。 土地を買って会社と契約して建てる家(売建)は入り、完成した家を買う建売は入りません。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 広さ | 居住面積66㎡(20坪)以上 |
| 木材の量 | 構造材の80%以上をFSC認証材にし、内装材と合わせて5㎥以上 |
| 施工者 | 浜松地域材利用促進協議会の正会員または登録会員 |
| 建築主 | 建築主が市税を完納していること |
ほかに、建築現場をPRの場として提供することも条件です。 見学会などに現場を使うことがあるので、困る事情があれば契約前に相談します。 店舗など住宅でない建物は、この補助の対象外です。
木材は、どれだけ使えばいい?
木材の条件は、構造材の80%以上をFSC認証材にし、内装材と合わせて5㎥以上です。 構造材は、柱や梁(はり)など家の骨組みの木です。 判定に使う構造材の総量と、そのうちのFSC認証材の量を工務店に出してもらいます。
構造材の条件と、内装材を含めた総量の条件は別です。 床や壁に認証材を増やしても、骨組みに使う割合の不足は埋まりません。 使うFSC認証材は、市の品質規格基準に合うものに限られます。 どの木が当てはまるかは、工務店と協議会に確かめてください。
補助はいくら出る?
補助は使った量に応じて増え、上限で止まります。 1㎥当たり2万円・上限40万円です。 交付要綱では、構造材と内装材の両方を補助額の計算に含めると定めています。 COC認証を持つ工務店なら、さらに10万円の追加助成があります。 COC認証は、認証材を加工・販売する事業者が受ける認証です。
- 前提
- 仮に木拾い表で確認した構造材の総量が14.7㎥の家
- 構造材に必要なFSC認証材の下限
- 11.76㎥
※ 木材の量を比べる仮の例です。補助の受給額を示すものではありません。
この例で骨組みの認証材が足りなければ、内装材を増やす前に骨組みの仕様を見直します。 材料名・寸法・数量を並べた「木拾い表」で確かめてもらってください。 FSC認証材に替える差額も見積もります。 補助がなくても差額を払えるかを確かめてから、仕様を決めます。
いつまでに申請する?
申請書は上棟日の2週間前までに出します。 木材検査を行う場合は、上棟日の2か月前までです。 上棟は、柱や梁を組み上げて屋根の一番高い部材を取り付ける日です。
受付は年度で区切られます。 4月の上棟は15日以降、3月の上棟は15日までが受付の対象です。 さらに予算がなくなり次第受付終了です。 上棟が年度の変わり目に近い場合は、どちらの年度で申請するかを先に決めます。
- 1協議会に相談する建てることが決まったら、まず協議会に相談
- 2施工者を確かめる協議会の会員か、COC認証を持っているか
- 3木の量を拾い出す木拾い表で構造材と内装材の量を出す
- 4交付申請を出す上棟日から逆算して期限に間に合わせる
- 5交付決定後に木材検査検査を行う場合は依頼書を出す
- 6上棟後に実績報告報告と請求の書類を出す
申請の期限を過ぎると、補助を受けられない恐れがあります。 工程表に、申請の締切日を書き込んでもらいましょう。 上棟後にも、実績報告が必要です。期限は完了日から30日後と、その年度の3月20日の早いほうまでです。 内装材を使う場合は、その施工が終わった日を完了日として数えます。 様式と記入例は、市のページに載っています。
施工する工務店に、何を聞けばいい?
この補助は、施工者が条件に合わないと使えません。 契約の前に、次の質問をそのまま聞いてください。
会員かどうかは、会社の説明だけで決めずに、協議会にも確かめると安心です。 会員でない会社で建てると決めているなら、この補助は使わない前提で予算を組みます。 浜松で建てる会社の公式な数字は、会社一覧で比べられます。
県の省エネ補助の木材加算と、どう違う?
静岡県の省エネ住宅補助にも、県産材を使うと補助が増える加算があります。 こちらは、しずおか優良木材等を10㎥以上使うことが前提です。 加算は使用割合50%以上・1㎥当たり1万5,000円・上限30万円です。 森林認証材を使うと、1㎥当たり5,000円・上限10万円がさらに加わります。
| 項目 | 浜松市 | 静岡県 |
|---|---|---|
| 木の条件 | FSC認証材 | しずおか優良木材等 |
| 単価と上限 | 1㎥当たり2万円・上限40万円 | 使用割合50%以上・1㎥当たり1万5,000円・上限30万円 |
| 施工者 | 協議会の会員 | 直近3年間の元請け新築戸数が年平均50戸未満 |
県の補助は、省エネ性能の条件を満たす家への補助に木材の加算が付く形です。 そして県は、国・県の他の補助制度とは重複申請できませんとしています。 併用するなら、市の林業振興課と県の窓口に、補助の名前と対象経費を伝えて確認してください。 返答が出るまでは、両方を足した額を予算から引かないでください。 県の補助の条件は、静岡県の新築省エネ補助で確かめられます。
ほかの補助と、どう組み合わせる?
市・県・国の新築の補助は、それぞれ条件と期限が違います。 全体の選び方は、浜松市の新築補助の選び方にまとめています。 国の高性能住宅の補助を考えるなら、GX志向型住宅の条件も見てください。 長期優良住宅の認定と合わせて考えるなら、長期優良住宅の費用とデメリットで手間と得を比べられます。
補助は、工事が終わったあとに入るお金です。 契約や着工の時点では、補助なしで払える資金計画にしておきます。 契約金や着工金の支払日も、会社に出してもらいます。
次にやること
- 候補の工務店に、協議会の会員か、COC認証を持つかを聞きます。
- 木拾い表で構造材と認証材の量を確かめ、認証材に替える差額の見積もりを頼みます。
- 上棟予定日から申請の締切日を逆算し、協議会に相談の予約を入れます。